父に負けず、母（享年98歳）もかなり個性的、つまりかなりの変人だったと言える
だいたい、いくら男が少ない戦後といえど、無職の男と結婚する？
お見合いを、もう一人村長の息子で教師と言う堅い男と父と同時にして、
無職の父を選んだそうだ⁉
理由は顔が良かったから！
（女の子は父親に似るから？可愛い娘が欲しかったと、期待に添えてよかったです）
生活も何とかなると思ったそうだ、確かに何とかなった

前世は博打打だったのかと思うほど、思い切りが良い
住んでいたボロボロの借家を場所が良いからと父の反対を押し切って買ったら、
地上げになって何倍にもなった
株も大好きで、みっともないからやめろと言う父に内緒で、
コツコツへそくりで買い続け、老後資金を増やした
東京にマンションが出来始めた時も、すぐ買った
父は、死ぬまで、お金の心配はせず、
幾ら貯金があるか株があるか知らなかった
（全く興味がなかった？）

そして、地元の大学でいいと言う私を、東京に追い出した。
（ふつう逆だろう？）
卒業後戻りたいと言ったら、田舎はつまらないから帰って来るなと（笑）
結婚や出産で悩む私に、絶対仕事を辞めるなと、子育てを手伝ってくれた
ちょっとの熱でも大騒ぎする父を馬鹿にして、
「人間誰でも一度は死ぬんだから」と笑っていた

私が母から学んだこと、死を恐れるな
でも、最後の母は、自分が生きているのか死んでいるのかも分かっていないように見えた