定年バンザイ!人生の最高に幸福な時

定年後思い切った断捨離をして、住み替えも、夫と二人の小さな暮らしを楽しむ日々です。

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終の棲家は、どこに!(自宅介護は?)👼

ETV特集「親のとなりが自分の居場所 ~小堀先生と親子の日々~」
11月21日(土)よる11時~ Eテレ 放送を観た。


在宅での終末医療を担う小堀鴎一郎医師。
みずからハンドルをにぎり、高齢者の家を一軒一軒まわる訪問診療医
埼玉県新座市の堀之内病院の訪問診療チームで、医師6名と看護師2名で地域に住む168人の健康を支えている。小堀先生が担当するのは、80歳以上の高齢者がほとんど。


小堀先生は、明治の文豪、森鴎外の孫にあたる。
東大病院の外科医として年間300件以上の手術を手がけていた。
しかし、定年後、患者の看取りまで担う在宅医となり、延命治療をめざしてきたこれまでの経験とは全く別の医療の世界に足を踏み入れた。


在宅医となった小堀先生が目指すところは、ひたすら患者の望む「最期」を実現できるようにすることだ。
この小堀先生の背中をおいかけると、さまざまな家族の姿に出会う。
近年多いのは、仕事をもたない中高年の子が、親の介護をしているケースだ。
小堀先生が担当する家の1割以上で、介護をする子どもが仕事をせず親の年金で生活している。
この番組は、いわゆる、引きこもりの、「8050問題」も含んでいた。


3組の親子を取材している。
1組目は、93歳のがん末期の父親と57歳の息子
がん末期の父は、小堀先生に「住み慣れた家で息子に手をとってもらいながら逝きたい」と最期の願いを託した。
ただ、大きな不安材料もあった。ひきこもりで精神的に不安定な息子が、はたして父の臨終に耐えられるか、小堀先生も自信が持てなかったのだ。
しかし、2年と2か月で、息子の様子は大きく変化した。
今、息子は、父親への介助を率先して行っている。表情も明るくなり、会話も増えた。
それは、小堀先生自身も予測していなかったほどだという。
父の死後、息子の精神はどうなるのだろう?


2組目は、一人息子(59)の介護を受けている母親(95)
息子は独身で、同居する母親の介護を20年以上続けてきた。
息子は30代後半まで職を転々としたが、長く続かなかった。
母親は、若い頃に離婚、家族をささえるため、公務員として42年間働いた。
年金が息子との2人の生活を支えている。
母親が肺炎で呼吸困難となり、入院となってしまう。
深刻な状態の母親には、最期は自宅でむかえたいという強い希望があった。
それを知った小堀先生は、息子を説得し母親の退院を促す。
そして、小堀先生が主治医となり在宅療養を始めることになった。
息子は、母親のおむつ交換から食事の介助まで世話を続けた。
退院してきて、はじめて息子におむつをかえてもらった母は涙したという。
「まさかこういう状態になるとは思わなかった」という母だが、側にいて自分の世話をしてくれる息子を頼りとしていた。
息子も、介護を通しての母との濃密な時間は「宝だ」という。
そして、母は望みどおり、住み慣れた家で息子の側で96年の生涯を終える。
母の死後、年金がなくなるとどうなるのか?


その一方で、老いた親を介護する中高年の子供には、その負担の大きさに耐えきれなくなる人も少なくない。


3組目の90代の母を60代の息子がひとりで介護している家だ。
母の介護の負担が重くなるにつれ、息子はだんだん追い詰められていった。
そして、最後には自ら命を絶ってしまう。
そのような気持ちになる人は多いのでは?





もちろん、家庭によって、事情や、考え方が違うから、どんな選択をしても良いと思う。
自分の家で最期を迎えられるというのは、幸福だし、誰もが望むことかもしれない。
しかし、家族の支えがあるからこそできること。
私は、子どもには負担をかけたくない。
自分の親も、その選択をしたように、子どもには、自由に生きてもらいたいから。




※ NHKスペシャル「大往生 ~わが家で迎える最期~」の放送から作られた、映画「人生をしまう時間(とき)」が全国各地で上映された。


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