変な言い方だが、どちらも本当だと思う。
97歳で亡くなった母は、未熟児で生まれて、産婆さんが育たないと言ったそうだ。
おかげで、実際は8月生まれなのに届け出が遅く9月生まれになっていた。
（昔は役所も適当を許した？）
その頃（大正時代）初めて日赤に入った保育器？のおかげで助かったと言っていた。
小さい時は小児喘息がひどく、学校をよく休んだらしい。
それなのに大きく育って、身長が163センチもあった。

大人になっても、頑健ではなかった、気管支が弱く（それなのにヘビースモーカー）70代で乳がんの手術をしたし、88歳で心臓が止まり？ペースメーカーを入れた。
その後も、肺炎で何度も入院、敗血症も起こしてダメかと言われたし、首から黴菌が入って、蜂窩織炎で入院もした。
それでも、最後は、何もなく、前日まで元気で、夜、眠るように亡くなった。
母を見ていたから、人は簡単に死なないものだと思った。

そして、この年まで生きていると、大勢の人の死に出会ってきた。
職場の同期、私よりずっと優秀な彼は、結婚したばかり、妻を残して、20代で亡くなった。白血病だった。
同じ職場のご夫婦、とても仲が良かったからか、相次いで同じ胃がんで40代で亡くなった、まだ成人前のお子さんが残された。
スポーツマンでカッコ良かった先輩、元気にテニスをした翌朝、急死した（心臓か？）
友人のお嬢さん、優秀で中学受験を控えていた時に、インフルエンザから脳症を起こして、あっという間に亡くなった。

まだ沢山、人は簡単に亡くなるのも見てきた。
だから思う、人は簡単には死なないし、簡単に死ぬこともある。

母が良く言っていた、「人は皆、一度は死ぬのだから、死を恐れるな」
私も、そう思う。