定年バンザイ!人生の最高に幸福な時

定年後思い切った断捨離をして、住み替えも、夫と二人の小さな暮らしを楽しむ日々です。

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米だけでない🍙 牛乳🥛も不足❓

日本の農業政策って大丈夫か❓


2024年8月30日 JA.com(農業組合新聞)より
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】
ついに牛乳も消え始めた?~メンツのために「不足」を認めない愚 鈴木 宣弘(すずき のぶひろ)


生産現場の疲弊を顧みずに、「余っている」と言い続け、減産要請(水田潰せ、牛殺せ)、低価格、赤字の放置、備蓄運用をしない、といった短絡的な政策が、「コメ不足」「バター不足」を顕在化させた。
それでも、メンツのために「不足ではない」と言い張り、傷口を広げてしまっている。
特に、今、「コメ不足」が大問題になっているが、
ついに、「牛乳も消え始めたのか?」

今こそ国内の生乳生産を増やし、危機に備えて国民の命を守る体制強化が急務のはずだ。だが、酪農家は、飼料価格も肥料価格も2倍近く、燃料5割高が続いて赤字は膨らんでいる。さらに、国が「余っているから、牛乳を搾るな。牛を殺せ」というのでは、まさに「セルフ兵糧攻め」だ。生産を立て直して自給率を上げなければならないときに、みずからそれをそぎ落とすような政策をやってきた。
日本の酪農では「脱脂粉乳在庫が過剰だから、ホルスタイン1頭処分すれば15万円払うから、4万頭殺せ」などという政策を打ち出した。
そんなことをやれば、そのうち需給がひっ迫して足りなくなるのは当然で、そのときになって慌てても牛の種付けをして牛乳が搾れるようになるまで少なくとも3年はかかる。そして、すでにバターが足りないといい始めた。
そもそも、2014年のバター不足で、国は増産を促し、農家は借金して増産に応じたのに、今度は「余ったから搾るな」と2階に上げてハシゴを外すようなことをやる。
不足と過剰への場当たり的な対応を要請され、酪農家は翻弄され、疲弊してきた歴史をもう繰り返してはならない。
酪農家が限界に来ている。
不足が明らかになってきても、「減産要請したのに簡単に方向性を変えたら、こけんにかかわる」かのように、減産要請を続け、バターの輸入を増やして対応した。
そして、ついに、飲む牛乳さえも不足し始めたのかと心配される状況だ。


2023年1月23日のクローズアップ現代など、NHKも「酪農の疲弊を放置すれば、お子さんに牛乳が飲ませられなくなる事態が近づく」と何度も報道してくれた。
ついに、それが現実味を帯びてきた。役人のメンツのために農家と国民、子ども達を犠牲にしてはならない。


鈴木 宣弘(すずき のぶひろ)
農業経済学と国際経済学を専門とする経済学者 
東京大学大学院農学生命科学研究科特任教授
 東京大学農学部卒業後、農林水産省に入省  九州大学大学院教授などを経て、2006年から東京大学教授 、博士(農学・東京大学) 日本の反農薬運動を牽引

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